もうすぐ子どもが生まれるパパさんへ
心からおめでとうございます。
家族が増えるということは本当に素晴らしいことです。
とはいえ、男性の場合、実際に赤ちゃんに会うまでパパになった実感がわきにくいですよね。
それでも、これから考えなければならないことはたくさんあります。
中でもパパが頭を悩ませるのが「育休をどうするか?」ではないでしょうか。
「育休をどうするのか」は自分自身や家族にとってとても大きな決断です。
だからこそ育休を検討する際には、「仕事の状況」や「職場の雰囲気」、「家計の状況」など、検討すべき項目はたくさんありますよね。
でも、今回私がお伝えしたいのは、「こういった検討事項をしっかり加味しよう」ということではありません。
むしろそれよりもずっと大切なことをお伝えしたいのです。
なぜなら、上記に挙げた検討事項はあくまで検討事項であって、パパ自身の決断の軸となるものではないからです。
ではパパの決断の軸になるものとはいったい何でしょうか。
それが「パパとママ自身が育休をどうしたいのか」を明確にしておくということ。
1,重要なのは「パパママ」の理想を見つけること
育休を検討するにあたって軸にしてほしいこと。
それは「パパとママにとって育休をどうするのが理想的か」ということです。
この理想の形がはっきりと思い描けていないと、
・職場が育休を取りずらい雰囲気だったからという理由で取得せずに夫婦関係が悪化する
・ママに言われて育休を取ったものの、何をすればいいのかわからず手持無沙汰になる
・とりあえず権利だから最大限取得したけど、復帰後のキャリアプランが思うようにいかない
といった後悔をしてしまうことになります。
これでは、夫婦関係どころか、子どもや家族の未来にもよくない影響が出てしまいますよね。
子どもが生まれるにあたって「育休をどうするか」というのは人生における大事な決断です。
その決断に後悔を残さないためにも、「パパママ」が思い描く理想の形を擦り合わせておくことが重要だと私は思います。
2,「パパ」の理想を見つけるアプローチ
とはいえ、いきなり育休について「パパの理想は?」と聞かれても、すぐには答えが出ないですよね。
私も一緒で、育休というものの具体的なイメージが全く沸いていませんでした。
「長く取った方が家族のためになるんだろうな」程度のイメージです。
でもそれは当然のことです。
ほとんどのパパさんにとって育休は未知の経験です。
経験する前から具体的にイメージして理想を考えろと言われてもそもそも無理なんですよね。
なので私は、まずわかりやすい方向から考えてみることにしました。
そもそも自分は何のために働くのか?
その方向というのが、「そもそも自分は何のために働くのか」という仕事面です。
育休を取るということは、仕事の時間を手放すということ。
仕事の時間を手放すということは、その間自分が仕事に求めていることを失うということ。
この「自分が仕事に求めていること」=「働く理由」ですよね。
もちろん、仕事と家庭は完全なトレードオフの関係というわけではありません。
それでもやはり、自営業などではない雇われ会社員の場合にはそうならざるを得ない状況です。
自分の働く理由がわかれば、逆に「自分はそれをどのくらい(量や時間)失っても許容できるのか」が見えてきますよね。
このように自分と仕事との距離感を正しく認識することが、自分は育休に何を求め、どうしたいのか、を考える第一歩になると思います。
どんな子育てをしたいのか
自分と仕事との距離感を把握することができたら、次に考えるべきことは「自分はどんな子育てをしたいのか」です。
これは育休期間に限ったことではなく、将来にわたり「自分は子どもをどうやって育てていきたいのか」「子どもにどんな風に育ってほしいのか」を考えるようにしましょう。
「育休について考えるのに将来的な子育ては関係ないだろう」と思うかもしれませんが、それは間違いです。
これは私自身が育休を通して感じたことでもあるのですが、赤ちゃんは産まれてからたった数か月間で、ものすごい成長を見せてくれます。
0歳児期というのはまさに、人生で一番成長する時期なのです。
そしてその短期間の間に生活スタイルや習慣の基盤が確立されます。
したがって、理想の育児を体現するためには、育児にフルコミットできる育休という機会はとても大きな意味を持つものになります。
それを踏まえたうえで、自分の望む育児のために育休はどのように活用できるのかをしっかりと考えてほしいと思います。
3,「ママ」の理想と擦り合わせる
働く理由や理想の育児を考えることを通して、パパの育休の理想像が少しづつ見えてきたのではないでしょうか。
次にすべきことは、ママの希望をしっかりと聞いたうえで擦り合わせを行うことです。
実はこの工程はすごく重要で、パパだけの思いで育休取得や期間を決めてしまうと、夫婦間に大きな亀裂を生じさせてしまう恐れがあります。
株式会社ベビーカレンダーが行ったアンケートによると、パパに育休を取得してほしいと思っているママは約6割。
そして実際にパパが育休を取得したママへのアンケートでは満足したというママが8割という結果でした。
株式会社ベビーカレンダー(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000029931.html)より引用
一見高い数字のように見えますが、4割のママは育休を取ってほしいと思っておらず、2割のママはパパの育休に満足しなかったということですね。
5人に1人のママがパパの育休に満足していない。
これだけでも事前にママの希望を聞いておくことがとても重要であることがわかりますね。
ママの希望を聞く際には以下の2点を必ず確認するようにしましょう。
1,産後どのようなサポートを望んでいるのか
2,どのような育児体制を望んでいるのか
パパの理想とママの理想、この2つを明確にしたうえで、しっかりと話し合って夫婦の理想を見つけていきましょう。
4,ぽんパパのケース
ここで、1つの事例として私自身のケースについてお話ししようと思います。
私自身は、もともと7か月間の育児休暇を会社に申請していましたが、5カ月経過したところで1年間への延長申請を行いました。
その心境の変化などについても触れたいと思います。
ぽんパパは何のために働くのか
私の働く理由は、昔からシンプルで「収入のため」です。
そう考える理由はいくつかあり、詳しくは長くなるので言及しませんが、簡単に言うと「仕事で得られるものはたくさんありますが、唯一収入だけが仕事でしか得られない」と考えているからです。
なので、よくある「お金の心配がないとしても働くか」という質問に対しては明確に「NO」です。
ぽんパパはどんな子育てをしたいか
これは、かなり悩みました。
なんせ願いが多すぎて、命名すら妊娠中から悩みに悩んで、結局産まれてから数日後にようやく決まったほどですから笑
でも息子には「広い視野でのびのびと大きく生きてほしい」と思っています。
なので、「できるだけ色々な場所に行って、色々なものに触れてほしい」という方針に行きつきました。
そのためには、私が自由に動ける必要があるため、育休は不可欠だと考えました。
そして、働く理由である「収入」を失う程度と「色々な場所に行くための時間」のバランスを考えた結果、給付金が67%(手取り比較で8割)が受け取れる6ヵ月間(年末年始を跨いで7か月間)という結論に至りました。
ぽんママの理想と擦り合わせる
ぽんママとの話し合いの中で決めていたのはおおむね以下の内容です。
・混合授乳で保育園(満1歳)までに完ミに移行する
・産後(産褥期)の家事はぽんパパがやる
・いつワンオペになってもいいように、家事育児は共にマスターする
色々なサイトを見てみると、育休期間の役割分担を明確にしていた方が良いというコメントをよく見ます。
これについては、半分賛成、半分反対です。
というのも、家事はともかく育児未経験の2人が育児を含めた役割分担をあらかじめ決めても、結局その通りには行きません。
育児については、実際にやってみてわかる得手不得手もある中で、事前の決定に縛られ過ぎると、どちらかにストレスが生じてしまう恐れがあります。
最低限話し合っておいて、あとは流動的に決めていくのがいいと思います。
理想の育児については、ぽんママは「多様性を受け入れられる人になってほしい」という気持ちがあり、結果的に私が考えていた「できるだけ色々な場所に行って、色々なものに触れてほしい」に賛同してくれました。
現に外出ができるようになった生後1ヶ月以降、家族3人で様々なところにお出かけしています。
そして、5カ月経過時に1年間に延長した理由ですが、一言でいうと「もっともっと色々な経験をさせてあげたい」と思ったからです。
というのも、満1歳までの期間というのは、首すわり⇒お座り⇒ハイハイ⇒つかまり立ち⇒1人歩きと細かい成長フェーズに分かれており、そのフェーズフェーズによって楽しめる場所が変わってきます。
息子も少し前までは、抱っこのまま風景を楽しむことしかできませんでしたが、寝返りができるようになった今は、外に出て芝生さえあれば、おくるみを広げて自由に動き回っています。
これからますます自由に動けるようになってきたら、公園や屋内遊び場などにもたくさん行きたいと思っています。
5,育休は自分と家族の未来を考えるきっかけ
今回は育休を検討する際に軸にしてほしいこととして、「パパママの理想を見つけておく」こと。
そしてそのアプローチとして、パパの理想の明確化とママの理想との擦り合わせが重要とお伝えしました。
参考までに私自身の事例も紹介しましたが、誤解してほしくないのは、「育休を取らないのは良くない」などと言うつもりは全くないということです。
仕事をする理由は人によってさまざまですし、現にママの中には、育休を取るくらいならしっかり稼いできてほしいという方もいます。
ただ、もしもその答えの裏に「本当は休んで家事や育児をしてほしいけど、どうせ戦力にならないから」という本音が潜んでいたらどうでしょうか、、、
きっとその時のわだかまりはずっと取れないままだと思います。
だからこそ、ママが心の底から望んでいる育児体制やサポートをしっかりと聞いてほしいと思います。
もし現時点では戦力外だとでも、育休を通じてパパ自身も成長することができます。
育休は子育てをするだけの時間ではありません、家族の理想の未来に近づくための基盤づくり、そんな風に育休をとらえてみてはいかがでしょうか。
また、冒頭で触れた職場や収入面などの検討事項についてですが、これらは確かに無視していいものではありません。
ただ、これらは事前に対策を講じておけば、影響を最小限に抑えられるものばかりです。
だからこそ、これらの検討事項を考えるよりも先に、理想の姿を思い描き、それを実現するための準備を早いうちから進めてほしいと思います。
今回の記事が、パパママの育休を少しでも有意義なものにし、これからはじまる育児のよいスタートを切っていただくきっかけになれば、これ以上嬉しいことはありません。
Wrote this article
ぽんパパ
2024年6月に第1子(息子)が誕生した好奇心旺盛パパ(30代前半) 1年間の育児休暇を通じて、パパのための育児情報を発信中! 田舎が大好きで、これまで8県で居住(各県2年以上)。 【趣味】 映画⇒500本以上所持。 ゲーム⇒10時間ぶっ通しは余裕。 キャンプ⇒道具が好き、焚火も好き。 資産形成⇒20代で『老後〇〇万円問題』の純資産突破。