皆さんは「交通安全協会」をご存じでしょうか。
運転免許をお持ちの方なら、免許更新の際に窓口で加入を勧められた経験があるのではないでしょうか?
加入自体は任意ですので、断っても何のペナルティもありません。
私自身、よく理解せずに、「とりあえず加入しておくか」くらいの気持ちでずっと加入していました。
なので、協会の活動内容なども理解しておらず、せっかくの加入特典も利用したことがありませんでした。
しかし、今年の免許更新の際、頂いた協会のパンフレットを見ていたら、「チャイルドシート貸出」の文字が目に入りました。
今までだったら気にもしなかった文言でしたが、すでに妻が妊娠後期だったため、とても気になりました。
その後、私なりに全国の交通安全協会の活動内容などを調べてみたうえで、出した結論は、、、
「子どもを持つ親になったからこそ、交通安全協会に加入してよかった!」です。
この記事を読んで頂ければ
・交通安全協会ってなんだかよくわからない
・なんとなく加入はしたが、うまく活用できていない
・チャイルドシートを無料でレンタルしたい
というパパママにとって、交通安全協会への加入検討や活用のきっかけにしていただけるかと思います。
1,交通安全協会ってそもそもどんな組織?
実は交通安全協会といっても、その実態は2つに分かれています。
1つが、全国組織である一般財団法人 全日本交通安全協会。
もう1つが、都道府県それぞれの交通安全協会です。
免許更新時に入会勧誘があるのは後者です。
各都道府県の交通安全協会の概要としては、
交通事故のない安全で快適な交通社会を目指して、交通安全に関する事業を行っている民間組織の地域ボランティア団体。
各地域で独自の活動を行っている各地区交通安全協会は、それぞれ独立した民間団体で、会員によって自主的に運営されており、いずれも「交通安全事業活動を進める」という同じ大きな目的を持っている。
まさかボランティア団体だったとは、、、
そして面白いのは、各地域で独立した団体になっているということです。
つまり、私たちが入会して支払った会費は、すべてその地域活動のためだけに使われるということですね。
1-1 どんな活動をしているの?
それぞれの地域で独立しているので、具体的な活動内容は各都道府県や地区協会によって異なりますが、全日本交通安全協会HPには以下が挙げられています。
・交通安全思想の普及啓発
・交通安全教育の推進
・各種研修会の開催など
・交通安全表彰の実施
・交通安全に関する調査研究の実施
・交通安全教育用資機材などの制作
・諸外国との交流
各地区では上記内容に基づく様々な活動が行われています。
全国的にも多い活動例としては、以下のようなものがあります。
・交通安全講習会の開催
・交通安全イベントの実施
・街頭での交通安全指導
・学校などへの交通安全教材の提供 などなど
2,子を持つ親として加入するメリット・デメリットは?
続いては、加入することでどのようなメリット・デメリットがあるのかについて見ていきたいと思います。
2-1 メリット
メリットと聞いて一番わかりやすいのは、加入者特典ですね。
特典に関しても、各地域が独自に設定していますが、主な特典としては以下です。
・協賛店舗での割引やサービス
・交通事故見舞金の支給
・チャイルドシートの貸出
・優良ドライバーの表彰 などなど
その他、変わり種としては
・毎年抽選でチャイルドシートプレゼント(佐賀県)
・交通事故時の弁護士相談費用無料(山梨県)
といったものもあります。
チャイルドシートの貸出は、親としてうれしい限りですね。
具体的なレンタル方法や対応自治体については後述します。
また、九州・沖縄・中国地方では、エリアを跨いで協賛店舗サービスを利用することができ、対象店舗は6,500店舗に及びます。
協賛店の種類としては、飲食店や日用品だけでなく、観光地やホテル・温泉、さらにはガソリンスタンドなどなど。
旅行で県外に出るときなどにも使えるのはうれしいですね。
もちろん加入特典が大きなメリットになることは間違いありません。
しかし私が、子を持つ親として最もメリットだと思うのは、子どもが日々を過ごす地域の交通安全レベルが向上するという点です。
交通安全協会の活動として
・小学校付近の交差点での街頭指導
・子どもたち向けの交通安全教室の開催
など、子どもの交通安全を目的とした活動を行っている地域も多くあります。
小学生の頃、授業の一環として校庭で自転車事故の様子を見学したことを思い出しましたが、あれも交通安全協会の活動だったんですね。(警察主催の場合もあるかと思いますが)
加入することで、住んでいる地域の交通安全向上につながる。
子を持つ親としては、これだけでも十分加入するメリットになるのではないでしょうか。
2-2 デメリット
加入によるデメリットに関しては、会費はかかるということぐらいです。
金額は都道府県によって異なりますが、年間300円~700円がほとんどで、次回の免許更新時までの年数分を一括前払いするシステムです。
なので期間中に退会しても、会費は戻ってきませんのでご注意ください。
3,チャイルドシートの貸出サービスについて
続いては、子育て親にとって特にありがたいサービス。
チャイルドシートの貸出について紹介したいと思います。
3-1 貸出サービスを行っている自治体
以下の表は、全国のチャイルドシート貸出サービスの提供状況です。
緑色は県協会が貸出を行っている
黄色は県協会は貸出を行っていないが、貸出を行っている地区協会がある
※各協会HPをもとに、ぽんパパ調べ(2024年11月4日時点)
実は県の交通安全協会が貸出を行っていなくても、地区(支部)協会で貸出を行っている場合があります。
例えば、愛媛県交通安全協会では貸出を行っていませんが、松山南交通安全協会や今治交通安全協会では貸出を行っています。
なので、お住まいの都道府県協会だけでなく、地区協会の有無やサービス内容まで確認してみましょう。
また交通安全協会だけでなく、自治体がチャイルドシートの貸出を行っている場合もありますので、あきらめずに調べてみましょう!
近年、チャイルドシートの老朽化などに伴い、貸出を終了する協会も増えているようです。
最新の貸出実施有無は、協会HPでチェックしてみてください。
余談ですが、インスタでは「ダスキンかしてネッと」で育児グッズをレンタルした感想も紹介しています。
チャイルドシートだけでなく様々な育児品のレンタルが可能ですので、是非ご覧ください。
3-2 利用方法と注意点
申し込み方法については各交通安全協会の公式HPより確認ください。
予約フォームから申し込む場合もあれば、紙ベースで申請する場合もあるようです。
チャイルドシートのタイプが複数ある場合がありますので、あらかじめ希望タイプの取り付け方法などを予習しておきましょう。
貸出期間に関しても1週間~1か月までさまざまです。
また、配送対応は行っておらず、受け渡し場所が決まっていることがほとんどです。
【注意点】
・大型連休などは予約が込み合うため品切れになることも
・地域によっては、返却時にクリーニング(費用負担)が必要な場合も
4,地域の協会活動について知ろう
交通安全協会への加入率については、公表している協会だけで見ると、40%に満たない地域が多いそうです。
そして加入率は年々低下しているとのこと。(80年代~90年代は9割近くのドライバーが加入していたそうです)
今後、ますます加入率が低下していくと、従来の活動を継続することが困難になり、地域の交通安全水準が低下してしまうリスクもあります。
以前はそれほど感じていなかったのですが、子どもが生まれてから、テレビで小さな子が交通事故に巻き込まれたニュースを見ると胸が痛くなります。
そんな悲しい事故が、家族や息子が生活する地域から1件でも少なくなってほしい。そのための活動資金になると分かった以上、私にはもう加入しないという選択をすることはできません。
前章で、チャイルドシートの貸出を廃止する協会が増えていると書きましたが、協会加入者が増えることで新たな資材を購入でき、サービス継続にもつながるかもしれませんね。
もちろん、「活動内容に共感できない」や「免許更新費と合わせると高額になるので嫌だ」という人もいると思いますし、任意である以上何の問題もないと思います。
しかし、もし「活動内容や使途がわからないから」という理由で未加入の方がいらっしゃるとしたら、まずは自身の住んでいる地域の交通安全協会がどのような活動をしているのかを知ることから始めましょう。
そして、自身の支払う会費がどのようなことに使われるのかを理解したうえで、加入するかどうかを判断してもらえればと思います。
Wrote this article
ぽんパパ
2024年6月に第1子(息子)が誕生した好奇心旺盛パパ(30代前半) 1年間の育児休暇を通じて、パパのための育児情報を発信中! 田舎が大好きで、これまで8県で居住(各県2年以上)。 【趣味】 映画⇒500本以上所持。 ゲーム⇒10時間ぶっ通しは余裕。 キャンプ⇒道具が好き、焚火も好き。 資産形成⇒20代で『老後〇〇万円問題』の純資産突破。